Express.jsでリクエストを取得と検証をする方法
Express.jsでリクエスト処理する方法を修正する方法を紹介します。コードもGit Hubに掲載するので参考にしてください。
概要
Express.jsでは、リクエストの処理はミドルウェア関数内で行います。
ミドルウェア関数の引数には、requestオブジェクトとresponseオブジェクトが渡されます。
これらのオブジェクトを使用して、リクエストに関連するデータの取得やレスポンスの生成などを行います。
ここでは、以下バージョンを使用した、Express.jsでリクエスト処理する方法を説明します。
Express.js v4.17.1
nodejs v19.7.0
また、今回作成するコードは全て、GitHubに掲載しています。
リクエスト情報を取得する方法
リクエストに関する情報を取得するには、リクエストオブジェクトを使用します。 リクエストオブジェクトは、クライアントからのリクエストに関する情報を格納しています。Express.jsのミドルウェア関数内で使用され、リクエストヘッダー、パラメータ、ボディなどのデータにアクセスするために利用されます。
以下のサンプルコードは、Express.jsでリクエストオブジェクトを理解するための例です。GETリクエストを受け取り、リクエストヘッダー、クエリパラメータにアクセスして、それらの値を含むレスポンスを返します。
request.js
const express = require('express');
const app = express();
app.get('/', (req, res) => {
// リクエストヘッダーの取得
const headers = req.headers;
// クエリパラメータの取得
const queryParam = req.query.param;
const response = {
headers: headers,
queryParam: queryParam,
};
res.json(response);
});
app.listen(3000, () => {
console.log('Server is running on port 3000');
});
解説
- Expressのインスタンスの作成
const express = require('express');
const app = express();
Expressモジュールをインポートし、そのインスタンスを作成します。
- ルートハンドラの定義
app.get('/', (req, res) => {
// リクエストヘッダーの取得
const headers = req.headers;
// クエリパラメータの取得
const queryParam = req.query.param;
const response = {
headers: headers,
queryParam: queryParam,
};
res.json(response);
});
ルート(’/’)へのGETリクエストをハンドリングします。リクエストが来ると、リクエストヘッダーとクエリパラメータを取得し、それらを含むオブジェクトをJSON形式でレスポンスとして返します。
- サーバーの起動
app.listen(3000, () => {
console.log('Server is running on port 3000');
});
Expressのインスタンスをポート3000でリッスンさせ、サーバーを起動します。サーバーが起動したら、“Server is running on port 3000"というメッセージをコンソールに出力します。
テスト
curl http://localhost:3000
リクエスト情報の検証する方法
Express.jsでは、ミドルウェア関数を使用してリクエストのバリデーションを行うことができます。
この例では、/usersエンドポイントにPOSTリクエストが送信された際に、nameとageのフィールドが必須であり、ageは数値であることを検証します。
バリデーションのためにjoiパッケージをインストールします。
npm install joi
validate.js
const express = require('express');
const Joi = require('joi');
const app = express();
app.use(express.json());
const schema = Joi.object({
name: Joi.string().required(),
age: Joi.number().required(),
});
app.post('/users', (req, res) => {
const { error } = schema.validate(req.body);
if (error) return res.status(400).send(error.details[0].message);
const { name, age } = req.body;
// バリデーションが成功した場合の処理
res.send({ message: 'User created successfully', name, age });
});
app.listen(3000, () => {
console.log('Server is running on port 3000');
});
解説
- 必要なモジュールのインポート
const express = require('express');
const Joi = require('joi');
ExpressとJoi(バリデーションライブラリ)をインポートします。
- Expressのインスタンスの作成とミドルウェアの設定
const app = express();
app.use(express.json());
Expressのインスタンスを作成し、JSONボディパーサーをミドルウェアとして設定します。これにより、リクエストボディをJSONとして解析できます。
- バリデーションスキーマの定義
const schema = Joi.object({
name: Joi.string().required(),
age: Joi.number().required(),
});
Joiを使用してバリデーションスキーマを定義します。このスキーマでは、name
が必須の文字列、age
が必須の数値であることを要求しています。
- ルートハンドラの定義
app.post('/users', (req, res) => {
const { error } = schema.validate(req.body);
if (error) return res.status(400).send(error.details[0].message);
const { name, age } = req.body;
// バリデーションが成功した場合の処理
res.send({ message: 'User created successfully', name, age });
});
/users
へのPOSTリクエストをハンドリングします。リクエストボディをスキーマでバリデーションし、エラーがあれば400ステータスコードとエラーメッセージをレスポンスとして返します。バリデーションが成功した場合は、ユーザー作成成功のメッセージとユーザーの情報をレスポンスとして返します。
- サーバーの起動
app.listen(3000, () => {
console.log('Server is running on port 3000');
});
Expressのインスタンスをポート3000でリッスンさせ、サーバーを起動します。サーバーが起動したら、“Server is running on port 3000"というメッセージをコンソールに出力します。
# 正常なリクエストのテスト
curl -X POST -H "Content-Type: application/json" -d '{"name":"John", "age": 25}' http://localhost:3000/users
# バリデーションエラーが発生するリクエストのテスト
curl -X POST -H "Content-Type: application/json" -d '{"name":"John"}' http://localhost:3000/users
まとめ
req
オブジェクトを使用することで、以下のことが可能になります:
- リクエストヘッダーやクエリパラメータなどのリクエストデータにアクセスできます。
- リクエストのパスパラメータやボディデータなど、リクエストの異なる部分のデータを取得できます。
- 認証トークンやセッション情報など、リクエストに関連する認証や認可の情報を取得できます。
- ミドルウェア関数を使用して、リクエストデータのバリデーションや変換を行うことができます。
req
オブジェクトを使用することで、リクエストのデータによる様々な操作を行うことができます。
req
オブジェクトには、多くのプロパティやメソッドがあり、高度なカスタマイズや制御が可能です。