Denoの環境を構築する方法

概要

JavaScriptとTypeScriptのランタイムである Deno の環境構築方法について解説します。

本記事では、以下のバージョンを使用した、Denoの環境を構築する方法を説明します。

Deno v1.35.0

また、今回作成するコードは全て、GitHubに掲載しています。

※ Denoはスクリプト言語のランタイムです。Denoがインストールされていない場合は、公式ウェブサイトからダウンロードしてインストールしてください。
Deno

環境構築方法

Denoの環境構築は以下の手順に従って実行してください。

プロジェクトディレクトリの作成

まず、Denoプロジェクトを作成するために新しいディレクトリを作成します。コマンドラインで以下のコマンドを実行してください

mkdir deno-project

プロジェクトディレクトリへの移動

プロジェクトディレクトリに移動します。以下のコマンドを実行してください:

cd deno-project

移動後、プロジェクトのルートディレクトリに移動します。

アプリケーションの作成

Denoアプリケーションを作成します。プロジェクトディレクトリ内に新しいファイル(例: app.ts)を作成し、以下のコードを追加してください

app.ts

import { Server } from "https://deno.land/std@0.193.0/http/server.ts";
const port = 3000;

const handler = (request: Request) => {
  const body = "Hello, Deno!";

  return new Response(body, { status: 200 });
};

const server = new Server({ port, handler });
server.listenAndServe();
console.log("HTTP webserver running at: http://localhost:3000/");

上記の例では、Denoの標準ライブラリのHTTPモジュールを使用してサーバーを作成し、レスポンスとしてHello, Deno!を返しています。

サーバーの起動

最後に、Denoサーバーを起動します。以下のコマンドを実行してください

deno run --allow-net app.ts

サーバーが正常に起動すると、コンソールに「HTTP webserver running. Access it at: http://localhost:3000/」と表示されます。 ブラウザでhttp://localhost:3000にアクセスして、Denoアプリケーションが正常に動作していることを確認してください。

--allow-netは、Denoにネットワークアクセス権を付与するためのフラグです。Denoはデフォルトでセキュアな環境を提供するため、ファイル、環境変数、ネットワークへのアクセスなど、セキュリティに関わる機能は全て明示的な権限付与が必要となります。